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今村復興相辞任。「東北でよかった」と失言。

最近何かと話題の今村復興相。先日記者に対して「出ていけ」との発言が話題になりましたが、今回は自民党の派閥のパーティーの公演の際に「(地震が起きたのが)東北の方だからよかった」との失言。さすがに今回は安倍首相も擁護は出来ずに同パーティーで謝罪。今村復興相は辞任する意向を固めたそうです。それにしても最近自民党議員の失言が目立ちますよね。

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  • 「東北でよかった」発言の意図
  • 地震の被害は比較するべきではない
  • 後任は被災3県選出の議員がなるのが適切

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「東北でよかった」発言の意図

今村復興相が辞任することになった「東北でよかった」発言。一部だけ抜粋すると悪意しか感じないので全文を拾ってみました。

社会資本等の毀損もですね、いろんな勘定の仕方がございますが25兆円という数字もあります。これはまだ東北でですね、あっちの方だったからよかったんじゃないか、これがもっと首都圏に近かったりなんかすると莫大なですね、甚大な被害があったと思っております。

今村復興相が言わんとすることは理解できますが「東北でよかった」などと比喩に用いることは相当に不謹慎ですよね。首都圏で地震が起きれば莫大な被害が出ることは誰でも容易に想像できます。しかし地震が起きて「よかった」と発言することが有り得ませんよね。多くの命がなくなった東日本大震災を軽んじている発言と捉えられるのは仕方ないと思います。辞任は当然です。そして東日本大震災では原発を含めた毀損なので比較すること自体がナンセンスです。

その後記者団に対してやはり「東北でもあれだけのひどい災害だったのでこれが首都圏に近ければもっととんでもない災害になっているという意味。決して東北の方でよかったという趣旨ではない」と弁明し「取り消させていただく」と述べ謝罪しています。

地震があった地域の方は当たり前ですがやはり快く思わないですよね。私も震災当時は福島県いわき市の小名浜という地域に居ましたが、地震の後も余震や津波にものすごく警戒して夜もほとんど寝れませんでした。こういった実情は現地にいた方でないと分からないと思います。今村復興相の発言は外野的であり当事者でないから出る軽はずみな発言としか受け捉えられません。辞任はやむを得ないですよね。

今村復興相は自分の地元である佐賀県で東日本大震災並みの地震が起こっても同じことが言えるでしょうか?自分が震災にもっと関わる立場であればもっと被災地寄りの発言が出来たのではないかと思います。

地震の被害は比較するべきではない

そもそも地震の被害は起きた地域によって全く異なります。海沿いで起きれば最悪津波、山で起きれば土砂崩れ、火山の活性化、時期によっては雪崩。原発がある地域で起きれば東日本大震災のような原発に関わる災害が起きうる可能性もありますし、都市部で起きれば地盤沈下や液状化、それに伴うビルの崩落や火災、インフラの乱れなども地域によって差は大きいです。少し考えただけでも想定被害はたくさん出てきますが、地域によって異なることばかりです。

立場的に今村復興相が地震の損害額を考えるのもわかりますが、大切なのは人命であるはずです。「東北でよかった」などと思ったり口にすることはもっての外です。どこで起きてもよくないのです。「復興」とはなんなのか?その為には何が必要なのか?損害額よりももっと大切にしなくてはいけないことが山ほどあるはずなのにそちらに目が行かない、これが今村復興相なんだなとつくづく感じました。

今村復興相の後任は被災3県選出の議員がなるのが適切

復興の意義は何か?震災に遭っていない方が考える復興と実際に震災に遭った人々の願う復興には隔たりがあるように感じます。

せっかく復興を前向きに行っているのであれば、震災に遭った方々をより支援できるような復興が出来ることが何より好ましいですよね。その為にも今村復興相の後任には被災地をよく知る被災3県選出の議員が復興相となり復興を導いてくことが好ましいように感じます。実現は難しいかもしれませんが、本当に復興を願うのであればぜひ実現してほしいです。

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